店主敬白
20日(木)−24日(月)、更新をお休みします。
25日(火)にまとめて記事をアップする予定です。
Sat,27 August 2005

Prom56, Nikolaj Znaider, BBC Philharmonic, Brahms, Liszt

昨26日(金)夕は、三連休を前に殆どの人が脱出しているのか、人が少ない街を見やりながらPromsへ。

BBC Phiharmonicは、男性は白い上着と黒のズボンに蝶ネクタイ、女性は黒のドレス。その衣装の中、指揮者のGianandrea Noseda氏と ViolinistのNikolaj Znaider氏は黒の短いタートル襟のようなシャツに黒の上下と、全身黒で揃えたように登場。このZnaider氏、6月16日のBarbicanでのIsrael Philharmony Orchestraのコンサートで大感激した演奏家で、この夜も彼の演奏を楽しみにしていました。

♪Brahms,Violin Concerto in D major
Znaider氏、掴みはOK!って感じで、ソロのパートが始まったら聴衆がみな引き込まれたのが肌で感じられたほど。でも決して「俺様」演奏じゃない。BBC Philharmonicととても調和の取れた演奏。「和」って言葉が頭にずっと浮かんでた。出る所は出るけど、決して出すぎず、でも押えすぎず。掛け合いはきちんと掛け合いに、リードするところはリードして、という感じでした。オケとの合奏でも、決して音が隠れてしまうことはない。あんなにバイオリンがいっぱいある中、どうして彼の音だけがちゃんと聞こえてくるのか不思議。
6月のIPOとの演奏では、音が彼の体の中に入って、そこから聞こえてくる、まるで彼の体がアンプのようになっているように思われたけど、今回はそうではなくて、violinの少し上で音が膨らんで広がっている、って感じで聞こえました。前回同様、音はとても多彩。1つの音を出すところでも、いくつもの音を重ねて1つにしているのでは、と思うほど。今回は、席が舞台に近かったからか、音を厚く出しているところ、薄く出しているところがはっきりわかっておもしろかった。
第1楽章が終わった時点でかなりの拍手が。また第三楽章の最後は、演奏が終わる5小節(多分)位前から拍手している人がいた位。終了後、指揮者とZnaider氏が抱擁しあっていたけど、あれは心からの互いの賞賛と労いだと思う。
アンコールでZnaider氏と指揮者が再登場した際、Znaider氏に賞賛を受けさせようと指揮者がビオラとチェロの間で止まってたら、Znaider氏が慌てて戻って、一緒にって前に出そうとしてたり、オケにも丁寧に頭下げてる姿が、人柄が見えるようで印象的でした。
次はいつ、どこで、彼のどんな演奏を聞く機会があるかな。楽しみ。

休憩の際、通路で'very good, isn't it?'と言った声や、violin soloのサビの部分を鼻歌で歌ってる人など、観客が演奏をエンジョイしている様子が溢れてました。

♪Lizt,A Faust Symphony (original version)
こちらはうって変わって「集団のフォース」を感じる演奏。特に第一楽章の'Faust'では、楽器が増えた分も、そして第一、第二violinそれぞれの力強い演奏に圧倒されそうでした。第二楽章の'Gretchen'は、突然変化して室内楽のようで静か(実はここで突然先日のネコの最後を思い出して涙が溢れてしまったM。まだまだですね。周囲は、曲に感動していると思ってくれたろうけど)。第三楽章の'Mephistopheles'では、一転してまた賑やかに。今回は実はoriginal版で、Promsでも初演だったそう。endingの部分をWagnerが絶賛しているらしいけど、正直そこはよくわからなかった。Wagnerとは似ても似つかないし。全体として、Oboeとviolinの掛け合いが美しく印象的でした。

BBC Phiharmonicの演奏は、衣装から受ける印象も重なってか、とてもオーソドックスな、私がイメージする'Classical'な音楽を演奏をする楽団だな、という印象。
その中で、指揮者のGianandrea Noseda氏は、肩こりにならないかと思うような肩をいからせた指揮。各楽器に指示する時以外は、左右の手がほぼ同時に上下するか対称に動くか。その動きが感じの「八」にマルを描くような動きで、「それは名古屋市のマークだがや」と突っ込みたくなるくらい。よく動くし。特に'Faust'の時、靴が指揮台上でかつかつなる音がタップのように聞こえて気になってしまった。しかも「飛ぶ」し。リアル「カタイラ」を見てしまった気分。
かなり手を振るんで、先端恐怖症のM、怖いなぁと思って見てたのですが、'Faust'の第3楽章で、ティンパニとシンバルとトライアングルに目をやってて、ふと指揮者に目を戻すと指揮棒持ってない!!飛ばしたのかなぁ。怖かったよう。
それから、'Faust'の総譜が、小さな本のようなものだったのが気になりました。各楽器の楽譜は普通の楽譜サイズだったのだけど、なぜ総譜があんなに小さかったんだろ。

[参考]
-Prom56(Proms公式サイト)
-BBC Radio3
*全てのPromsはBBC Rdio3で生中継されており、また放送後7日間、Radio3のon-demandで聞くことができます(左バーの'Listen again'または'右上の'Radio Player'をclick)。またこの演奏は、9月8日(木)14:00(GMT+1、日本時間同日22:00)から再放送されます。こちらも同様にnetから聞くことができます。
-BBC Philharmonic公式サイト

[鑑賞メモ]
場所:Royal Albert Hall, London
日時:2005年8月26日(金)19:30-21:30
出演者
Nikolaj Znaider violin
BBC Philharmonic, Gianandrea Noseda conductor

私信>M.T.様、おかげで感動の夜を過ごせました。ありがとうございました。
posted by M at 19:11 | Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽:クラシック
この記事へのコメント
Bagdad Cafe 女主人さま
こんばんわ、南フランスに暮らすの yokonoVです。
こちらのブログへの書き込みありがとうございました。
http://blogs.yahoo.co.jp/yokonov/9582816.html
の方に、ボストンの Sarah に許可をもらいまして、
彼女のイメージビデオを、カバーになる"Calling You"
の音とともに貼付けしました。
いちど、イメージビデオの方をご覧いただけませんか?
Posted by yokonoV at 2005年08月27日 21:38
yokonoVさま:
聴きました!素敵ですね。
そちらにコメントさせていただきました。
Posted by M at 2005年08月27日 22:03
素晴らしいコンサートだったんですね。
まるで、その場にいるような気分で一気に読んでしまいました。
素敵なレポートありがとうございました。

Posted by M.T. at 2005年08月29日 09:21
M.T.さま:
お礼を申し上げるのはこちらの方です。本当にありがとうございました。金曜は、6月に続き本当に感動のひとときでした。拙い文章ですが、少しでもコンサートの雰囲気が伝わっていれば幸いです。
Posted by M at 2005年08月29日 17:23
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